2011年のオークランド・アスレティックス
この数年(2009はこちら、2010はこちら)、何の希望もないままシーズン開幕を迎え続けているオークランド・アスレティックスだが、2011年はちょっと違っていた。まず、先日FAになった途端に女関係の悪行がバラされてざまあみろな岩隈の獲得を目指すついでに、もう先は見えたけど若いからまだ獲得に名乗りを上げるチームがあると見越して先発マッツァーロを放出、見返りにカンザス・シティから怪我で安くなっていたデヴィッド・デヘススを獲得した。それからジェイソン・ワースに大金を注ぎ込んだ愚かなワシントン(案の定ワースは今年ダメだった)から弾き出された長打力と選球眼に優れたジョシュ・ウィリンガムを安値で獲得したのはビリー・ビーンの真骨頂だった。岩隈の獲得には失敗したけれど、怪我のためテキサスで出場機会に恵まれなかったブランドン・マッカーシーを獲得してただでさえ分厚い先発投手陣はさらに厚みを増した。怪我で途中出場できない時期もあったが、終わってみればそのマッカーシーの投球内容がリーグでも屈指のものだったのはうれしい誤算だ。ついでに、選球眼に優れた長距離打者で選手寿命の黄昏時というオークランド好みの選手になった松井も安値で獲得、これで外野手とDHは揃った。選手たちが例年通りくらいの成績をあげれば、ひょっとしたらプレーオフも夢ではない、かもしれないくらいの期待をもたせてくれる陣容だ。内野は2010年にリーグ屈指の高い出塁率と一塁手としては例外的に長打力のないことでも注目されたデイリック・バートン、相変わらず守備の素晴らしいマーク・エリス、元ドラ1で多少荒っぽさもあるけど強肩の守備が魅力的なペニントン、長打力が期待されるクーズマノフという面子。これに不動のキャッチャーとなったカート鈴木、高出塁率が期待されるコナー・ジャクソン、未来のスターといわれ続けたままだが今年は膝の手術からの復帰を目指すライアン・スウィーニーを加えたメンバーは、それなりにやってくれそうな気がしないでもなかった。
4月中に夢を砕いてくれたのは、せめてもの優しさだったのだろうか。蓋を開ければ、キャリア最低の成績に終わった松井とデヘスス、あまりにお粗末な成績に最終的には放出されたジャクソン、トリプルA送りとなったバートンとクーズマノフと死屍累々たる有様。とうとう開幕戦に出ていた内野手はシーズン途中にはペニントンだけとなってしまった。スウィーニーはパワーの無さだけが目立ち、ココ・クリスプはやることがないからだろうか、ひたすら盗塁し続けた。おまけにシーズン途中で監督もクビになった。それだけではない。ピッチャーにしても、長期契約を結んだ途端に1年以上リハビリが必要な怪我をしたブレット・アンダーソン、同じくシーズンを棒に振ってしまった昨年の完全試合男ダラス・ブレイデン、相変わらず2ヶ月くらい怪我で休むクローザーのアンドリュー・ベイリー、中継ぎで8敗という前半戦最強の壊し屋っぷりを見せつけたブライアン・フエンテス、もう何の怪我か忘れたけどとにかく離脱した先発のタイソン・ロスなどなど、たぶん呪いとかの超自然的現象でいいんじゃないかと思うほどの惨状だ。
もちろん、悪いことばかりではない。ウィリンガムは前半こそひどい成績だったが、ただでさえバッターに不利なことで有名な広い球場をホームグランドにして、終わってみればキャリアハイの29ホームランだったのだから立派なものだ。これでサラリーが跳ね上がり再契約できなくなって他所のチームにかっ攫われることになる(2012年からはミネソタで長期契約となった)のを考えなければ、とても素晴らしい。そして怪我ばかりの兄リッキー・ウィークスと同じくずっと怪我に苦しんでいたジェマイル・ウィークスが華々しくデビューを飾り、そのまま好成績で年間を通した活躍した(その結果チーム在籍年数が最も長かったマーク・エリスが放出されてしまった…)のも明るい話題だ。もっとも、負け続けて起用されるようになった若手が増える中、この数年で最も期待されているクリス・カーターやマイケル・テイラーが全くメジャーでは通用しないことも分かったのだが。まあ、他にもトリプルAで素晴らしい成績を叩き出したギレルモ・モスコソがメジャーでも十分活躍できることもわかり、それから遂に公開された映画『マネーボール』は批評家ウケもいい手堅い出来だった。
オークランドの迷走の原因といわれているのが、本拠地の移転問題が解決していないことだ。数十キロ離れたサンノゼにシスコシステムズから提供された土地があり、そこに球場を建設して移転する計画が持ち上がってからもう何年かになるが、2012年の1月まで決着がついていない。サンフランシスコ・ジャイアンツのフランチャイズでもあるので、その辺りの問題が解決していないせいだというが、どうやら今年結論が出るという噂である。そうなると、移転は2014年ということになり、その時点までに強いチームを作るという本当の再建モードになるわけだが、この冬の大胆なトレードをみるにつれ、どうやら本当に今月には移転問題の決着がつきそうな感じだ。
というわけで、2012年からのオークランド・アスレティックスは、今年と同じかそれ以下の期待しか出来そうもない。噂はあったが、本当にオールスターに選出された経験のあるピッチャーを全て放出してしまい、放出した選手もみんなまだ若かったが、それよりさらに若い選手ばかり揃えたところなど、むしろトリプルAやダブルAの試合の方が面白いんじゃないかと思わせるくらいだ。
といいつつ、でもそんなトレードで獲得したジャレッド・パーカーは実は次のダン・ヘイレンになるんじゃないか、トム・ミローンはダラス・ブレイデンあるいはもっと凄くてトム・グラヴィンみたいになっちゃうんじゃないか、などと妄想をたくましくしてしまうのが、ファンというものでもある。
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「マネーボール」その後
いよいよ映画化される「マネー・ボール 」だが、当時の登場人物たちのその後はどうなっているのだろうか。
ブラッド・ピットがその役を演じるという、主人公たるビリー・ビーンは、今もオークランド・アスレティックスのジェネラルマネージャだ。一方、その右腕として活躍する統計屋ポール・デポテスダはドジャーズのGM、パドレスのスタッフを経て今年からニューヨーク・メッツのフロントに入ると発表された。なんと、メッツのGMはかつてビリー・ビーンの上司でもあったサンディー・アルダーソン、セイバーメトリクスをいち早く導入したことでも知られるオークランド・アスレティックスの元GMだ。それだけではない。元ビリー・ビーンの同僚でトロント・ブルージェイズの再建を託されたJ・P・リッチアーディも今ではメッツのスタッフとして勤務している。
上のリンクのほとんどがWikipediaであることからもわかるように、マネーボールの当事者たちはこの10年で一定の評価と知名度を獲得している。パドレスはプレーオフ進出まであと一歩のところまで勝ち進み、パッとしないように見えるブルージェイズも実はこの8年間の成績をみると5回勝ち越しており、その内2度は10以上の貯金まである。同地区にレッドソックスとヤンキーズ、レイズという強豪を抱える悲惨な境遇にしては上出来といえる。ボルチモアが負けすぎるのも悪いといえば悪いのだが。
その一方で、我らがビリー・ビーンはというと、2007年以降続いた負け越しこそ免れたものの、2010年は首位テキサスに大きく水をあけられた2位、2006年を最後にポストシーズンへの進出は果たせていない。かつては冷遇されていた統計情報重視、セイバーメトリクスを球団運営に取り入れたいわゆる「新思考」のチームが勢いを増す一方、その先駆者としてのアスレティックスは近年、かつて標的にしていた古くさい野球の常識に加えて、新たな傾向であるセイバーメトリクスを駆使したチームにも対抗する必要が生じている。つまり、自分たちの影に追われてきたのがアスレティックスのこの3年間だったといえる。
よくある誤解に、セイバーメトリクスを利用した評価こそが低予算で最も強いチームを作る方法だというものがある。もちろん、それは嘘で、選球眼と長打力がトレンドであるなら、選手の代理人たちはこのふたつの能力を備えた選手を高く売ろうとするのは自明だ。そうなると、当然ながらオークランドのような低予算のチームでは理想的な選手をそろえることは難しくなる。だいいち、どんな指標を適用したところで、全盛期のデレク・ジーターやアレックス・ロドリゲスは非常に高いスコアを叩き出していたのだ。元来、統計情報を駆使するのは、他球団が見逃している選手を発掘し、低予算でも勝つための手段であった。だから、周囲が同調するのであれば自分たちは急いでそのトレンドの裏をかく必要がある。そんな涙ぐましい努力こそが、ハードな野球ファンを喜ばせるのだ。
ここ数年のオークランドの選手の特徴として、まず目立つのが、かつてはどうでもいいとされていた守備能力の重視と、走力の向上だ。セイバーメトリクスがMLBを席巻するにつれ、選球眼のいい長距離打者の価格は跳ね上がっている。一方で軽視されているのが守備と走塁であり、どうやらアスレティックスは近年、この二つを利用して対抗するプランを模索しているようだ。盗塁数ではリーグのトップ20に3人が入り、移籍して来ると決まって生まれて初めて守るポジションにされる(スコット・ハッテバーグがファースト、レイ・ダーラムがセンター)と悪評高い守備の軽視も改善され、ゴールドグラブ級の選手が半数以上を占める日もある。マーク・エリスやケヴィン・クーズマノフの守備が過小評価されてタイトルを取れないのは、おそらく所属チームのイメージが悪いせいだろう。
それに、かつて超高校級のスターとして華々しくプロ入りしたものの、次第にやる気を失っていった自分への反省から、大学卒業者しかドラフトで指名しないという方針でドラフトに臨んでいたビリー・ビーンの主義も撤回されつつある。2008年に18歳のYnoa(またはInoa)とラテンアメリカの新人として最高額で契約(あー、今年トミー・ジョン手術を受けました)した他、今年は18勝してオールスターにも選ばれ大ブレークしたトレヴァー・ケーヒルも高校生でドラフトされた。さらには、今年はなんと16歳のドミニカ出身の外野手と契約したとも報道されている。
このような戦略の転換が、果たして長期的なプランに基づくものなのか、それとも各チームがかつてオークランド・アスレティックスが採用し高い実績をあげたその戦略をパクり、磨き上げてきたのに追いつめられて足掻いているだけなのか、実際のところはまだはっきりとはわからない。だが、今のところ徹底して守備がよく足の早い選手を集めているのは間違いない。どんな素人からも長打力不足を指摘される状況で、岩隈を競り落としたお陰で余った先発候補を放出し、交換相手として獲得したのも俊足、好守のデヘススだった。相変わらず強力な投手たちをどのように活用していくのか。2011年に向けた補強が始まり、メッツの再建が進むにつれ、本家本元としてのアスレティックスの動向には相変わらず要注目なのだ。
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2010年のオークランド・アスレティックス
昨年、大物たちを放出して再建モードに入ったところから俄然調子が良くなり、後半の勝率が5割を達成していた不思議の国のアスレティックスは、その教訓を活かして今年に入っても売り飛ばすためだけに取るような大物の獲得はなく、現有戦力の底上げという、弱小チームのくせにいっちょまえな戦略でシーズンに臨んだ。目立った補強は、トミー・ジョン手術で1年のブランクがあるため格安になっていたベン・シーツ、カンザス・シティーで怪我のためほとんど出場出来ず格安になっていたココ・クリスプ、エリック・チャベスが出場できないサードの補強にサンディエゴに兄がいるスコット・ヘアストンを放出して穫ったクーズマノフ。実は最後のクーズマノフのトレードには別の秘策が隠されていたのだが、それは後述する。というわけで、今年の補強は非常に地味だった。
一方、どんなに頑張って選手を揃えてもいつものように大盛況だったのが故障者リストで、今年戻る予定だったジョーイ・デヴァインとジョシュ・アウトマンは帰らず、鬱病からの復帰が期待されたデュークシェラーも好調な出だしから一転ケツの手術で以降は戻らなかった。コナー・ジャクソンも故障品を売りつけられただけに終わり、トラヴィス・バックもフェンスにぶつかった後遺症による謎の頭痛というイヤな理由でリストに入り浸り、そして元ロッテのマット・ワトソンに至っては独立リーグを経て念願のメジャー復帰がかなったその月に結石で入院という悲惨な結果に終わったのだ。悪い話は続く。前半こそ小気味よくホームランを放っていたカート鈴木(キヨシくん)は終わってみれば過去3年間で最低の打撃成績となり、今年から年鑑の1ページ丸ごと使って紹介されるスターになる予定だったライアン・スイーニーは手術で脱落、昨年の打率3割のデイヴィスは今年は出塁率3割で終わりそうだ。
だが、われわれファンの心に最も重くのしかかったのは、チームの最高のスター選手であるエリック・チャベスがいよいよダメだという事実である。今年はチャベスがファーストミットを持ってDHと一塁を守ることになっていた。つまり、ゴールドグラブを何度も獲得していたこの名手が度重なる故障により遂にもうサードは守れないという事実を受け入れたのだ。チャベスの怪我はそれほどまでに深刻だったのか。2年のほぼ完全なブランクから、ようやくバットを振れるまでに復調して臨んだ今シーズンだったが、しかし結果はひどいものだった。最終的には、夏を待たずにDL入りして、そのまま契約最終年のシーズンは閉幕してしまった。このまま引退は避けられないだろう。年俸10億円を2年続けてドブに捨てることになったチームの財政事情よりも重たい現実である。
アスレティックスに決定的に不足しているのは、中軸打者である。年間20本塁打を期待できるバッターが皆無では、どうしても見劣りする。強力な投手陣が揃うだけになおさら深刻だ。
ピッチャーは相変わらず素晴らしかった(ヤンキーズみたいなチームが相手でもなければ)。今年大ブレークしたのがトレヴァー・ケーヒル、通称ホワイトラビット、突如として高校生をドラフト上位で指名するという方向転換を見せたアスレティックスが去年2Aから大抜擢した右ピッチャーだ。高校3年でピッチャーに転校したというこの22歳は、それほどの豪速球があるわけでもないが、とにかくひたすらシンカーを低めに集めてゴロを打たせる投球が身上だ。シーズン前は「高めに浮くとホームラン」と評される程度の期待しか集めておらず、それどころか開幕時点で故障者リストに入ったいたのだが、蓋を開けてみればなんと20試合連続で相手を6安打以下に抑えるというノーラン・ライアン以来の大変地味だが感じのいい記録に並んでしまったのである。
ケーヒルのお陰でかすんでしまったが、ジオ・ゴンザレスの成長にも目を見張るものがある。コントロールが悪い悪いと言われ続け、まあ実際今年も2イニングに1つは四球を与えているわけだが、それでも、まあ、その、それくらいにはなったので、奪三振163、二桁勝利に防御率3.35という成績で一年間ローテーションを守り続けた。それから、母の日に何かイベントがあったらしいが、それ以降長い長いトンネルに入ったまま出て来られなかったダラス・ブレイデンも、これで中継ぎ稼業に戻ることはないだろう。
そう、いま勝てなくて若い選手が多いので、未来の展望だけはやたらと明るい。大砲クーズマノフ(なんといっても今年はチーム1位のホームラン15本!35じゃないよ!45でもないよ!)を獲得した比較的大きなニュースの陰で、実はアスレティックスは未来の秘密兵器を獲得している。エリック・ソガード、アリゾナ州立大出身の内野手である。近年数々のメジャーリーガーを排出しているアリゾナ州立大学はチビの内野手の量産体制に入ったらしい。何が素晴らしいかというと、今年のトリプルAの成績をみるとこのバッターはほぼフル出場して三振より四球の方が多く、出塁率が非常に高い。そして眼鏡をかけていて公称177cm、たぶん170そこそこという小さい選手なのでほとんど他のチームから目をつけられない(そんな選手をドラフトで穫ったサンディエゴは偉い、さすがポール・デポデスタ)。世界で一番地味で過小評価されている(からアスレティックスにいる)名手マーク・エリスもこのところ怪我が多く、年齢的にももうすぐ下り坂になる。次代の地味な名手としてソガードには要注目だ。
そして、いよいよである。デヴィッド・ジャスティス、フランク・トーマス、マイク・ピアッツァ、スコット・ハッテバーグ。アスレティックスが得意とする、選球眼に優れたかつての大砲、落ち目になったスターを指名打者として1年かそこいら使って長打力不足を補い、かつこの世界で長生きしたけりゃボールを選べと選手たちに教えるための生きた教材としてベンチに置くという戦略に、ちょうどぴったりな選手が、度重なる怪我によりついに金満球団から放出されようとしている。
というわけで、来年もアスレティックスは要注目だが大変地味である。
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ダースまめの野望
「ダースまめ」は考えました。
ぼくもライトセーバーがほしいな。
思い立ったらすぐ行動、それが暗黒卿の生きる道です。
しめしめ、お母ちゃんは見当たらないぞ。
これはライトセーバーかな?
やったあ、ライトセーバーをゲット(たぶん)だ!
ご満悦の暗黒卿。
こうして、宇宙を征服するはずの暗黒卿「ダースまめ」は、すっかり野球選手になってしまいましたとさ。
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2009年のA’sを振り返る
そろそろシーズンも終わって時間も経ってので、一年を振り返ってみよう。東海岸ではまだ何か続いているようだが、きっと時差のせいだろう。
惜しくも栄冠は逃したものの見事四位入賞を果たしたオークランド・アスレティックス。しかも後ろのチームはその姿さえ見えないくらいのぶっちぎりだ。あまりの人材不足から右も左もわからない新人投手が先発した試合の数はメジャーリーグの記録を打ち破ることになった。また、チームは個人に優先するとはいえ、個人記録にも素晴らしいものがあった。最多敗戦投手ランキング上位20位に2人が入選、いずれも二桁の数字を残しての達成である。カート・スズキが今年も安定した成績を残し、マーク・エリスが一度だけ週間MVPを獲得したり、後半戦からレギュラーになったラジャーイ・デイヴィスが打率3割(規定打席不測)を達成するなど、明るい話題もなくはないが、逆にこれらの「ちょっといい話」以上に明るい話題は、せいぜいマット・ホリデーを高値で売り飛ばして期待の若手選手がわんさか獲得できたり、センスは誰もが認めるが結果がついてこないためルール5ドラフトでレイズをお払い箱になったアダム・ケネディーを拾ってみたらなんだか俄然やる気を出して.285くらいの打棒をふるった他、長期契約したチームの期待を裏切りつづけてレギュラーを剥奪されたボビー・クロスビーが内野ならどこでもこなせるユーティリティとして意外な活躍をみせたりしたくらいか。
春先にチームに帯同していた大物たち、オーランド・カブレラ、ジェイソン・ジアンビ、マット・ホリデーは夏を前に早々に消え去り、当初の色気は捨ててさっさといつもの「再建」モードになってしまったチームだが、そんな主力選手を放出して迎えた後半戦の方が勝率がいいのが不可解である。移籍先のカージナルスで念願叶って出場したプレーオフにて、マット・ホリデーがチーム全体を観客もろとも奈落の底に突き落とした9回裏2アウトからのエラーが、予言されていたと考えるべきか。そして、ガルシアパーラは人生で何度目かの引退を考えている。
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長男、野球チームに入る
背番号は44。レジー・ジャクソンとハンク・アーロンと同じである。

なんでも入団順に決まる番号らしいが、偶然とはいえジャッキ−・ロビンソンの42と並んで最高の番号だ。
ちなみに、父ちゃんは子供の頃の野球チームでは背番号は4だった。4から/への強烈なオブセッションを共有する家庭である。
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新聞屋さんの野球のチケット
販促で新聞屋さんからもらえる野球のチケット(ってどこの新聞かずいぶんと特定されてしまうが)は、ホームチームが首位でしかも長年の間ずっと全国放送で試合が中継されてきた実績のある在京人気球団 だったりした場合(ってもっと特定されてしまう)、実質的にぜんぜん観戦出来ないただの紙でしかない。
理由は簡単で、そのようなチケットはたいていがチケットの引換券であり、本当のチケットを手に入れるためには球場の窓口で引き換えなければいけないのだが、席に限りがあるので指定席との引換券であっても満席になってしまった場合は立ち見席との引き換えになる。この立ち見席というのは、通路を取り巻く通路の柵のことだ。で、指定席といっても球場の最も高い位置にある外野の席だったりするのだが、休日ともなるとこの引換券を手にした観客の数がとんでもなく多いのだ。今日のような連休だと、球場を半周するのではないかという行列が引き換え開始時刻前からずらりと並んでいる。当然、もう指定席など手に入るはずもなく、また立ち見席といっても観戦に耐えうるような場所はみんな埋まっている。中には始発電車や徹夜で並んでいるような人もいるようなので、絶望的な状況だ。
はっきりいって、そこら辺のオークションでなら別にそれほど高くはない値段で指定席のチケットを入手することもできるので、何時間も行列して立ち見するような観戦の体力的、時間的コストと引き換えだと思えばそっちの方がタダの引換券よりもよっぽど得だと思う。世の中には会社の福利厚生や接待用に確保された席のチケットなど、いろんな経緯で野球なんかどうでもいいような人の手に渡ってしまったチケットがいっぱいあるのだ。もちろん、直前に日程を調整することなどできないような事情のある人もいるだろうが、うちでは去年の日本シリーズの初戦やメジャーリーグの開幕戦も直前にオークションで結構な席のチケットをほとんど定価で入手している。球場の外の徹夜組の苦闘ぶりを眺めて、これがデジタルデバイドなのかなあ、と感慨深げに帰っている一家がいたら、それがうちだ。
というわけで、うちのように野球なら国の内外も問わなければ少年でも中年でもアマでもプロでもついつい観てしまうような野球好きの家であれば、販促ならビールの方がいいということになる。
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実況パワフルメジャーリング3雑感
発売当日に購入してさっそく長男と遊んでいる。彼の目下のお気に入りはクリーブランド。C.C.サバシアを放出するなど現実世界のトレードも取り入れて本格的にやっている。
いくつか気づいた点を。サクセスとかには興味がないので飛ばす。前に書いた点については、ペドロイアはちょっとパワーがありすぎで、グリーンはまだ足が遅すぎだが、概ね改善されている。特に、打者のパワーがちょっとインフレ気味だった前作と比べると適正値になっていると思う。2では現実的にはあり得ないトレードが成立してしまうという不満もあったようだが、そこは微妙なところ。
ゲームの出来だが、2では実は俊足のランナーが一塁に出たら牽制球を投げ続けると必ずピックオフできるというがっかりな問題があったのだが、それについては改善されているようだ。それからカーブさえ投げていればよかったような面がなきにしもあらずだった前作と比べると、バッターがカーブをとらえる場面が多い。
トレード関連では、ボストンがショーン・ケイシーをファーストに起用してユーキリスを開幕時にAAAに置いているので簡単にトレードできる。これはお買い得なのでぜひお勧めしたい。それから開幕時にどことも契約していない選手の中にスコット・ハッテバーグがいて、かなりいい選手として設定されているのが目立つ。DHまたは一塁の控えとしては使いやすいだろう。皮肉なことにハッテバーグを追い出したかたちでオークランドの一塁手になったダン・ジョンソンもフリーなのでトレード要員として便利かも。それから、野茂がかなり使えるのはちょっと贔屓の引き倒しな気もする。
いつものようにオークランドでプレー中に成功したトレードは主なものではジャヴァ・チェンバレン(チャド・ゴーディンと交換)、ライアン・ジマーマン(フリー選手のライアン・ランガーハンスと交換したジェイソン・ベイと交換)、ケヴィン・ユーキリスとジョン・レスターと岡島(フランク・トーマス、アラン・エンブリー、あと誰か忘れた人と交換)、アンドレ・イーシアー(大量トレードで獲得していたリッチ・ヒルと交換、後でヒルは取り返した)、ザック・デューク(誰と交換したかは忘れた)などなどなど。マイク・スィーニーも放出してしまったので相変わらず年俸総額は極端に安い。
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パワプロメジャーリーグ3
今日が発売日である。
なんか北米版だと選手データを編集できるのに日本語版だと出来ないとか、日本語版の方が高いとか文句いわれているようだが、選手の編集なんかしたくないし、北米版が日本語音声になるのか知らないからどうでもいい。
個人的には、不当に評価の低かったダスティン・ペドロイアやカリル・グリーンがちゃんと是正されているか、特定の変化球(特にカーブ)が異様に効果が高くてバランスを崩さないかが気になる。それと、40人ロースターにちゃんと対応しているか。正直、育成には興味がない。
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ヤクルト対読売
先発投手は川島亮とバーンサイド。この時点で、好みの投手戦は期待できそうもない。きっとぬるい展開のゲームになるのだろう。
投手戦の素晴らしさは、それがプロフェッショナルとしての選手やベンチの力量を際立たせ、厳しい展開の中でようやく飛び出すヒットの価値を否応無しに高めるところ、また一瞬の隙が生むミスに勝負の厳しさを思い知らされるなど、個々のプレーの質的問題の重要性が増す様に興奮させられる点にこそある。10本も20本もヒットが出る試合はその価値も急激なインフレーションを起こして魅力が褪せてしまう。
さて、ゲームの方は、中継ぎ投手の登板過多という問題を抱えたチームとして、今日のヤクルトの攻撃は素晴らしかった。相手にも同じ目に遭わせてやろうとチーム一丸となっていたからだ。バーンサイドが3回1アウト時点で70球を費やし、5回までで降板せざるを得ない状況を作り出したのは見事としかいいようがない。その一方で、中継ぎ投手の出し惜しみから先発投手を引っ張りすぎて8失点したのは悲劇を通り越して喜劇となってしまったが。
6回まで、両チームともヒット数と得点が同じか、またはヒット数から1を引いた数が得点というのは変わらず、奇妙な均衡を保ったままゲームは進んだ。その均衡が破れたのは、次のイニングが9番バッターからということで中継ぎピッチャーの交替が後手に回って、読売が5点差を追いつかれたときで、ヤクルトは以降得点よりヒット数が1多いまま試合が終わってしまった。残念。
試合の決着がついたのは8回。ひさしぶりに見る五十嵐は、そこそこの球を投げているようには見えたが、やはり全盛期ほどではない。これまで新聞で成績をみる限りでは、三振は奪うがホームランも打たれるようで、いまいち復活したのかどうかわからなかったが、今日ではっきりとわかった。阿部のホームランで1点差。去年神宮でもらった背番号53のヤクルトのユニフォームを着ている自分を幽体離脱してしばし眺める。
9回、クルーンは投球練習から154キロを計測。以前日本ハムの試合を観たときより調子はよさそうだった。が、ファーボールの連続でノーアウト満塁に。1点差でこの展開、しびれる。ここで阿部がクルーンのボールを捕球したまま返球しないという荒技を繰り出した。マウンドとホームベースの間あたりで話し込む阿部、クルーン、あとついでに近寄ってきた小笠原。何を話していたのかはわからないが、ヒーローインタビューの阿部はかなり態度が悪かったので、たぶんあまりのクルーンの情けなさにブチ切れたのだろう。ある意味でいいものをみた。
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