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甲子園でマネーボール2

ベスト8の時にも書いたが、結局マネーボールは高校野球でも正しいのかもしれない。

ちなみに、マネーボールで検索するとトップにヒットするこのサイトの記述はほとんど正しいのだが細かいところが微妙に違う。ビル・ジェイムズやセイバーメトリクスをオークランド・アスレティクスに導入したのはビリー・ビーンではない(サンディー・アルダーソンだ)。

佐賀北高校が優勝した決勝戦だが、球場でもテレビでも観戦できなかったので大雑把に把握した内容では、やはりマネーボール的セオリーが通用してしまったように見える。もっとも、甲子園という一度負けたら終わりという状況は運が多分に影響してしまうため、統計的手法を旨とするマネーボール的な野球とは一致しない結果が出ても何ら不思議はないのではあるが。

結局、以下の項目については十分甲子園でも通じるのではなかろうか。

1:選球眼が重要

選球眼は才能かもしれない、と書かれていたが、甲子園で選球眼のいいバッターが揃ったチームは確かに強い。いくら複数のピッチャーがいるチームが当たり前になってきた昨今でも、ピッチャーという限られた資源をいかにして消耗させるかを考えると、選球眼のいいバッターが球数を投げさせるのは非常に有効だ。ましてや、高校生のレベルでは、いくらいいピッチャーでもまだまだストライクが入るだけでも立派なものだ、くらいの程度だったりする。

よく打つ選手は有力校にどんどん集まるだろうが、選球眼のいい選手なら無名高でもまだまだ埋もれた逸材を発掘できる余地がある。

もっとも、選球眼は才能であって、教えてどうにかなるものではないという話もあるが。

2:バントするな

ベスト8の時と同じく、決勝戦でも勝った方のチームでは得点とバントは全然関係なく、ヒットと押し出し四球、ホームランで全得点を叩き出してしまった。弱小チームはスモールベースボール、というのは自明のようにいわれてきたが、結果的にはそんなことはなかった。

また、準決勝で敗退した常葉菊川も(ベースランニングは重視していたけれども)相手にみすみすアウトをくれてしまうバントはしなかったが、十分に通用する(どころか優勝も十分に狙える)チームだった。しかも、決して接戦に弱いというわけでもなく、日南学園との試合は1点差で勝利しているのだから、甲子園では僅差の試合は50%で勝っている。地方大会では、準決勝は1点差のサヨナラ勝ち、4回戦は延長10回の1点差、3回戦も延長12回まで同点の試合だった。つまり、接戦には非常に強いのだ。まあ、バントしないから接戦になってしまうのだ、という言い方も出来るのだろうが。

3:盗塁するな

盗塁も得点にちっとも絡んでこなかった。佐賀北の全得点も、何もせずにボール球に手を出さずにじっと待っていたのが結果的に功を奏した。

ところで、運といえば、広陵高校の監督がいろいろ暴れたようだが、審判のミスは一定の確率で起きるものであって、立ち位置や癖を把握してストライクゾーンを調整するのが正しい対処方法だ。写真を見ると左バッターの内角寄りに立っているところに外角低めを投げて誤審された、というのは、それこそ運の問題で、決して起こりえないものではない。それを「子どもたちは命を懸けてやっている」などと別の理屈ですり替えて、「これで辞めろといわれたら監督をやめる」と言い出すのは、指導者としていかがなものか。

Posted by on 8月 24, 2007 in Baseball

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