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新米妊婦とその配偶者へのアドバイス

そろそろまとめとくか。とくに今回経験したことから意外だった点とかをピックアップ。

(1)胎児の様子はビデオに残せる

病院でエコー写真をもらってくるのはよくある話なのだが、病院によってはVHSビデオテープを持ち込めばビデオ映像をもらえるところもある。いまどきビデオテープを探すのも大変かもしれないが、それだけの価値はある。

ただし、エコーで撮影した画像を3D写真に加工したやつはちょっと不気味なのであんまりおすすめできない。

(2)骨まで愛して

エコーで撮影された映像には胎児の骸骨が映ることがある。かみさんはギャーと叫んで笑っていたが、確かに笑えるくらい不気味な髑髏画像になる。それはそれでかわいいので、お楽しみに。

(3)病院の嫌な客

たまに見かけるのが、妊婦の付添でやってきた親や配偶者が、自分の娘や嫁に夢中になって、他の妊婦さんに席を譲ったりすることもなく、待合室にどっかと座りこんでいるケース。いろいろ心配事もあるんだろうけど、自分は元気なんだろうから、席くらい譲ればいいのに。

(4)胎児のサイズはわからない

胎児の体重は大腿骨の成長具合で推測して計測される。だから、だいたいの値になる。と、まあつまらないダジャレが言いたかったのではなく、推測値なので、出産直前になっても(推定)体重が増えずどうしようと悩むケースが結構あるようだ。うちの場合、2500グラム以下といわれてかみさんが相当落ち込んでいたのだが、結局産まれてみれば2900グラム以上あった。これは、エコーで撮影された大腿骨がそもそも動きまわっていたり、斜めから撮影されていたりして、ちゃんと長さや太さを測ることができないから生じる誤差が原因なので、途中経過で特に問題がないなら、あまり気に病む必要はないらしい。

(5)準備教室は意外と面白い

区で開催する準備教室とやらに参加してみた。入浴や着替えの実習を人形相手にやるわけだが、けっこうリアルな人形なのでいい練習になる。しかし、うちでは結局ここで習ったようなちゃんとした入浴方法はほとんど(たぶん数回しか)やっていない。風呂場でバスタブに腰かけて太ももの上に赤ん坊をひっくり返してシャワーでざぶざぶ洗ってもぜんぜん嫌がらないしむしろ気持ちいいみたいなのでずっとそうやっている。顔にお湯がかかってもへっちゃらだ。たぶん、おっかなびっくり入浴させると子供の方が何やら異様な雰囲気に気圧されてしまうのだろう。適当にちゃっちゃか洗ってやるとあっけらかんとしたものである。

(6)父子手帳というものがある

申請すれば保健所から父子手帳というのがもらえる。妊婦の様子や出産の様子を書き記したり、そのあたりの生活の心得なんかを読んだりするのに使う。

(7)おならぶー

どんなにオシャレなカップルも、妊婦のおならには耐えなければならない。というか、腸が圧迫されているので、妊婦はたとえアンジェリーナ・ジョリーであってもみんなうっかりぷーすかおならをするものである。これまでどんなに隙のない美女を演じていても、この運命からは逃れられない。どのみち、出産なんておならぷーどころの騒ぎじゃないので、ここら辺で人生を一度清算しておいた方がいい。

(8)事前の打ち合わせが重要

破水した妊婦を前に平然としていられる人間はそうそういないので、事前に入院時の用意は済ませておくのがベスト。それから、いくつかの事項については必ず妊婦と配偶者の双方のコンセンサスを得られるよう、協議しておく必要がある。たとえば、腰の揉み方。下手な揉み方ややる気のない揉み方ほど妊婦を激怒させるものはない。

出産時の妊婦は、自分がこの世で最も不公平かつ苦痛に満ちた扱いを受けていると考えるし、それもあながち間違いともいえない。そのため、日ごろの不満、現状への不満、将来への不満を何の躊躇もなく次から次へと叫び散らすことだって大いにあり得る。その際、付添人に出来ることといえば、少しでも(数千本の針の山から2本くらい短いのを抜く程度だが)苦痛を和らげるための努力として、妊婦の腰を揉むくらいしかない。その際、少しでも揉み方が気に入らなければ、阿修羅と化した妊婦にここぞとばかりに罵倒されることになる。正直いって、配偶者としては何の痛みも感じないし、せいぜい夜中に起きているとか、じっと座っていておしりが痛いとか、そんな程度の負担しかないわけだから、出産期間のすべての暴言については、事前の取り決めで後でなかったことにするよう約束しておくことをすすめる。そして、腰の揉み方については、やはり事前の取り決めで必ずその方法を確認し、それに沿ってひたすら飽くことなく揉み続けること。ここでうっかり他のことに気を取られて揉み方がまずかったり、事前の取り決めをぼんやりして聞き流していたりすると後々まで非難されることになる。だが、その非難に応酬することなど、出産に立ち会ってしまった人には決して出来ない。特に、相手が苦しんでいる中で食べられなかった病院食をかわりに平らげたりしていた人ならば。

とにかく、出産時にしてもらいたいこと、してはいけないことは事前に確認し、この期間中のあらゆる暴言については出産後になかったことにするという取り決めを結んでおくことが重要だ。正気と理性のなくなった相手を許すことは、そんなに難しくはない。

(9)面会謝絶!

出産直後に見舞いに来るのは非礼も甚だしい。出産を終えた元妊婦だって、尻の毛まで逆立つほどいきみかえっていたばかりで、他人を迎えて挨拶なんぞしたくはないはずだ。化粧もせず髪はぼうぼう、疲労の極みで作り笑顔も満足にできやしない。やっと出てきた我が子を、病原菌だらけの外の世界からやって来た連中のおぞましい手で撫で回されるなど冗談じゃない気分なのだ。だから、せめて数日は最小限の見舞いしか受け付けないよう、配偶者も注意すること。

(10)30歳にもなれば誰だって

子供の成長は人それぞれである。何か月で寝返りをうつ、何か月で歯が生える、など平均的な指標はあるのだが、当然ながらそれは個体差があり、多少早かろうが遅かろうが本人の才能に大きな影響があるというデータはない。どうせ30歳くらいまでにはハイハイくらいできるようになるので、この時期の成長の早さに関する心配のほとんどは無駄である。もちろん、病気その他については真剣に心配する必要があるが、ハイハイもせず突然つかまり立ちするようになるうちの赤ん坊のように、人間にはそれぞれの成長過程というものがあり、それが他と多少違うからといってギャーギャー騒ぐのは愚かというものだ。だから、この手の話題にはいつも「まあ、30歳くらいまでにはなんとかなるでしょ」と返事することにしている。

Posted by on 1月 15, 2009 in Education, Family, life

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